カズレーザーと学ぶ。カズレーザーと学ぶがん治療最前線…人類は克服できるのか?執念の医師に起きた奇跡
令和5年5月16日放送 日本テレビカズレーザー 岩田絵里奈
がん細胞を狙い撃ち!最新の治療法「BNCT」とは?
がんの治療法は日々進化し、その最新技術のひとつとして「BNCT(ホウ素中性子補足療法)」が注目を浴びています。この治療法は、がん細胞を選択的に破壊する革新的なアプローチです。
通常の放射線治療では、照射する回数が必要でしたが、BNCTではわずか1時間の中性子の照射でがん細胞を撃退することができるのです。
これによって、治療時間の短縮と共に患者さんの負担が減り、効果的な治療が可能になります。
BNCTのメカニズムとは?
BNCTの仕組みを具体的にご説明しましょう。この治療法は、核反応によるエネルギーを利用してがん細胞を破壊します。
中性子と呼ばれる微粒子がホウ素の原子核に入り込むことで核反応が起こり、がん細胞を攻撃します。
この核反応のエネルギーによってがん細胞は破壊され、周囲の正常な組織にはほとんど影響を与えません。
これによって、他の放射線治療よりも副作用が軽減され、患者さんの生活の質の向上が期待されます。
BNCTは脳のがん治療において特に有効とされています。
国立がん研究センター中央病院の井垣浩先生の研究によれば、25%の人において脳のがんが消失したとの報告があります。
これは非常に大きな成果であり、がん患者さんやその家族にとって朗報と言えるでしょう。
中性子の照射時間が短く、選択的な治療効果があるため、他の治療法では治りにくい脳のがんに対する新たな治療選択肢として期待されています。
BNCTの未来への期待
BNCTにはまだまだ研究段階であるという評価もありますが、その可能性は大いに期待されています。新たながん治療法として、他の方法では難しい部位のがんの治療に大きな効果を発揮する可能性があります。
また、BNCTは放射線治療が難しい小児や高齢者の患者さんにも適用されることが期待されています。
これによって、患者さんの負担を軽減し、幅広い世代に対する治療の選択肢を広げることができるでしょう。
最新の治療法であるBNCTには、がん治療の新たな可能性が秘められています。
がん細胞を狙い撃ちし、選択的に破壊するこの治療法は、患者さんの生活の質の向上につながるだけでなく、難治性のがんにも光を与えてくれるかもしれません。
今後の研究の進展と普及を期待しつつ、より多くの患者さんがBNCTの恩恵を受けられることを願ってやみません。
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